絵画コンクールレポート

314点の「好き」が集まった、感動の4ヶ月間【2025年まとめ】

2025年「第12回 世田谷児童絵画コンクール」は、多くのみなさまに支えられ、無事にすべてのプログラムを終了いたしました。

今年は総勢314点もの作品をご応募いただきました。参加してくれた子どもたち、そしてサポートしてくださったご家族のみなさま、本当にありがとうございました。

9月の作品募集から、12月の世田谷美術館での展覧会まで。 子どもたちのエネルギーとともに駆け抜けた、2025年の活動を振り返ります。

【審査会】真剣な眼差しで、作品と向き合う(9月末)

9月末、伊佐ホームズ 駒沢住宅・ギャラリー櫟にて審査会が行われました。部屋いっぱいに広げられた300点を超える作品たち。その一つひとつから、子どもたちの熱意や楽しさが伝わってきます。

審査員の先生方も、真剣そのものです。「この構図は面白いね」「色がとても綺麗だね」と、一枚一枚丁寧に議論を重ねながら、時間をかけて受賞作品を選出していきました。

レポート「絵の一番素晴らしい部分を体験している」審査員が語る子どもたちの表現世界

【表彰式】受賞の喜びと、はじける笑顔(10月19日)

10月中旬、受賞者の発表を経て、表彰式を開催しました。

自分の名前を呼ばれ、少し緊張しながらも誇らしげに賞状を受け取る子どもたち。会場は、ご家族や関係者の温かい拍手と笑顔に包まれました。「おめでとう!」という言葉が飛び交う、とても幸せな一日となりました。

レポート 作品を通じて生まれる、子どもたちと審査員の交流〜第12回世田谷児童絵画コンクール表彰式

【絵画展 第1期】みんなで選ぶ、新しい楽しみ
(10月20日〜11月9日 @駒沢住宅・ギャラリー櫟)

絵画展第1期は、伊佐ホームズのホームグラウンドである「駒沢住宅・ギャラリー櫟」で開催されました。木漏れ日が差し込むアットホームな空間で、作品たちもどこかリラックスしているようです。

第1期では、来場者のみなさまによる「投票企画」を実施しました。「どの絵も素敵で選べない!」と悩みながらも投票していただいた結果、みごと「櫟賞」に輝いた2作品に加え、得票数の多かった上位32作品が選ばれました。

みなさまの「この絵が好き」という想いが、次の舞台である世田谷美術館へとつながるバトンとなりました。

レポート みんなで選ぶ!来場者投票〜ぼくの町、私の好きな場所、絵画展〔第1期〕
レポート【結果発表】みんなで選ぶ!来場者投票

【絵画展 第2期】美術館という晴れ舞台へ
(12月2日〜7日 @世田谷美術館区民ギャラリー)

コンクールのフィナーレを飾ったのは、世田谷美術館での展覧会です。

会場には、今年の受賞作品と、第1期の投票で選ばれた作品たちがずらりと並びました。初冬の凛とした空気の中、プロのアーティストの作品も飾られる美術館という空間で、子どもたちの絵画も堂々とした表情を見せてくれました。

多くの方に足を運んでいただき、子どもたちの豊かな感性に触れていただくことができました。

レポート 世田谷美術館での展覧会〔第2期〕がスタート!紅葉と冬の気配を感じるアート散歩

絵画コンクールから広がる輪

コンクール期間中には、絵を描く楽しさを体験し、子どもたち同士の交流を深める関連イベントも開催されました。

寒さを忘れる集中力!秋のスケッチ大会(11月3日)

審査委員長の坂口寛敏先生(東京藝術大学美術学部油画科 名誉教授)を講師にお迎えし、恒例のスケッチ大会を開催しました。当日は少し肌寒い気温でしたが、子どもたちの熱気は寒さを吹き飛ばすほどでした。

子どもたちは2時間もの間、一度も集中を切らすことなく風景と向き合っていました。自分で「ここを描く!」と構図を決め、感動を紙面いっぱいに描ききってくれた姿には、私たちスタッフも心を打たれました。

憧れの仕事に触れる、OBOG同窓会(11月9日)

過去のコンクール受賞者たちが集う「OBOG同窓会」も行われました。学校も年齢も違う子どもたちですが、「絵が好き」という共通点で、すぐに打ち解けて仲良くなる姿が見られました。

また、プロのクリエイターでもある審査員の先生たちのお話を聞く時間は、子どもたちにとって刺激的な体験となったようです。大人の話をしっかり聞き、自分なりに理解しようとする真剣な眼差しがとても印象的でした。 プロの仕事の一端に触れ、未来へのヒントを持ち帰ってくれていたらうれしいです。

2025年も、子どもたちの素晴らしい作品と笑顔に出会うことができ、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。

このコンクールが、子どもたちにとって「描くことの楽しさ」や「表現する喜び」をより深く感じるきっかけになれば、こんなにうれしいことはありません。また来年も、素敵な作品に出会えることを楽しみにしています!