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《ささらプロダクション》
「ものがたりをめぐる物語」上映会を開催しました

2022年6月4日(土)、ギャラリー櫟にて、ささらプロダクションが制作した映画『ものがたりをめぐる物語 前編「地下の国へ」』 の上映会を開催しました。

山、空、水、諏訪の美しい風景がスクリーンに映し出された後、一転、陸前高田の震災復興のため山が削られるシーンへ、そしてまた諏訪へとつながっていきます。

由井監督がさまざまな人と対話する中でたどりついた「風土」とは、そして、『昔に戻りたいわけではない さりとて このまま進みたくはない』というメッセージが、私たちにさまざまなことを問いかけます。

映画を見終えた後は、由井監督による「絵解き物語」です。
これは単なる映画の解説にとどまらず、監督と観客が双方向で映画について語り合うというもの。

スライドを用いて映画を貫くテーマやそれに対する由井監督のお考えをお話しされた後、あらためて『昔に戻りたいわけではない さりとて このまま進みたくはない』という言葉を私たちに投げかけます。

会場のお客様からは、同じ映像を観たにもかかわらず、さまざまな異なる感想・意見が寄せられ、監督からも「そういう解釈は思いつかなかった。とても興味深いです」といったお話しがあり、たいへん有意義な意見交換の場になったのではないかと思います。

この映画のプロデューサーであり、当社のお施主様でもある小倉美惠子さんから「この映画は届け方がとても大事だと思っている。ぜひこの機会を楽しんでいただきたい」といったご挨拶をいただきました。

会の終わりには、由井監督や小倉さんを交えて、ご来場のお客様との交流会も開催し、さらに活発な意見交換が行われていたのが印象的でした。

上映会後に、由井監督にお話しをうかがいました。

—映画を前後編にわけた理由はなんでしょうか

まずは届け方にこだわりたいと考えました。一般的な映画のように2時間にまとめても良いのかもしれませんが、その1回の鑑賞で終わってしまう。前後編にわけることで、まずは前編で興味を持ってもらい、観た人なりに考えを深めてもらい、さらに後編を観てもらうといった試みをやってみたかったのです。

—上映会後の「絵解き物語」にはどのような意図があるでしょうか

届け方にこだわることにもつながりますが、ただ一方的に観てもらうのではなく、観賞後の対話も込みでの映画と考えています。ですので、さまざまな場所での上映会を丁寧に続けていきたいと考えています。最初はスライドを使った解説は蛇足だろうかと考えたこともありましたが、これもチャレンジのひとつです。

『ものがたりをめぐる物語 前編「地下の国へ」』予告編
https://www.hometownnote.com

小倉美惠子(おぐら・みえこ)
映像監督の由井英さんとともにささらプロダクションを通してさまざまな作品を世に送り出しています。2011年「オオカミの護符」、2020年「諏訪式。」の著者でもあります。
「大きなウッドデッキのある家」施主

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