伊佐通信12号
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6 玄関から階段を上り、割竹をあしらったモダンな引き戸を開けると、20畳ほどの開放的なリビングがあらわれました。要所要所に照明がやさしく灯り、ゆったりとしたソファや北欧ヴィンテージのデスク、小さな緑をあしらった品のよいしつらいに、すっかり魅せられてしまいます。「断捨離がとてもたいへんでした。長い間、子ども中心の暮らしに注いできたエネルギーを主人と二人の暮らしに向けていきたいと思い、がんばりました」と、巡子さん。 窓際のソファやダイニングテーブルなど以前からの家具や、広東で買ったシルクの絨毯は生かされ、代々伝わる時代箪笥は塗り替えられて新たな場を得ています。 耕太郎さんは学生時代に60カ国を旅し、新婚時代を過ごしたのは、赴任先の香港だったといいます。その後も豊かな海外経験を持つお二人は、センスもインターナショナル。設計の東國肇とインテリア担当の金子京子もお手伝いして、造り付け家具のデザインやコーディネートを練り上げました。 今回、この共創が格別うまくいったのには理由があります。じつはご夫妻と、伊佐ホームズとのご縁が生まれたのは25年前のことです。通勤も暮らしも便利で静かな立地の中古住宅を購入され、入居前に内装のリフォームをご依頼くださいました。手を入れたインテリアは気に入っていたものの、建物本体は建築基準法の耐震基準が大改正される1981年より前に建てられており、5/ダイニングのテーブル、椅子は、以前から馴染んだもの。 6/食器は造り付けの棚に収められてすっきり。右手がキッチン、奥の和紙張りの引き戸の向こうはリビングです。7/3階南側のランドリー。右手にバルコニー、室内干し用のポールも渡されていて、お洗濯と物干しがとてもラクです。8/気持ちがやすらぐコーディネート。5678

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