
神奈川県・横浜市にあるM邸は、昨年(2006年)10月に竣工しました。
ターミナル駅から10分圏内という好条件ではあるものの、何度か水害に見舞われたことのある川べりの低地で、しかも四方を隣家に囲まれた、いわゆる「旗地」(敷地延長の土地)に建っています。
Mさんご一家はご夫婦と小学三年生の息子さんの三人住まいです。結婚を機にこの地に住まわれて10年ですが、木造モルタル二階建ての建物は、建てられてから40年が過ぎ、あちこちに痛みが出ていました。奥様は、当時をこう振り返ります。

旧M邸の食堂。昼間でも電気をつけなければならなかった「建物に囲まれているため日当たりが悪く、昼間でも電気をつけなければならない生活でした。そしてなんと言っても寒さ、足元からジーンと来るのです。」
大型の台風に襲われた際には雨漏りまで始まる始末。困ったMさんご一家は、リフォームを考えていましたが、古くからお付き合いのある大工さんは内部の状況を見て、建て替えを勧めるしかないとの事でした。
古い建物は増築部分も含め、現在の基準改正後の構造基準に程遠く、補強をするのが難しい上に、部屋が細かく区切られ、上下水道他、電気や機器の設備が40年前のもので、現代の生活スタイルに合っていなかったのです。
それに加えて、前述の「暗い」、「寒い」という問題がありMさんご一家は、思い切って新たに家を建て直すことを決心されました。
不動産関係に勤める旦那様の勧めもあり、奥様は理想の家を求めて、近くの大型住宅展示場に足繁く通いました。
「木をふんだんに使った、自然を感じることができるような家を思い描いていました。今まで日当たりの悪さや寒さに悩まされてきたので、日本家屋の温かみを求めていたのかもしれません」
加えてもう一つ大事な条件がありました。Mさん一家は親族の繋がりを大変大事にしており、両親や兄の家族が月に何度か、今日はM宅、今日は兄の家、今日は両親の家と、頻繁に行き来がありました。交友関係も広く、多くの訪問者もあります。そこで、大人数でホームパーティが楽しめるような広い空間が欲しいと考えていたのです。
いくつかの住宅メーカーからは詳しい話を聞き、図面の提案まで進展したものもあったそうです。
「ある時点までは、どのプランも三階建てでした。建物を上に伸ばすことで、日当たりを確保しようという考えですね。私も最初はそのやり方しかないだろうと思っていました」
三階建てにすると、延床面積は50坪近くになります。三人家族には充分過ぎる広さです。「一畳でも広くしたい、窓は可能な限り大きいほうがいい」。新しい家を建てようという時、誰しもが抱くものですし、Mさんご一家は、こうしたプランに魅力を感じつつも、一方では何処となく、ピンと来ないものを感じていました。
そのような時に、伊佐ホームズに出会いました。
「主人が仕事上で伊佐ホームズさんとお付き合いがあり、『一度見てみると良い』と勧められ、瀬田のモデルハウスに連れて行かれたのです。建物を見た瞬間に直感しました。『ああ、私たちが求めていたのは、これだったんだ』と」
( 中編 に続く)